特集展「小学校時代の三島由紀夫」

  1. HOME
  2. EVENT
  3. 特集展「小学校時代の三島由紀夫」

三島由紀夫の小学生時代に焦点を当てた展示を行います。
 三島由紀夫は、「天才」とか「スーパースター」と言われた作家です。ノーベル文学賞の候補にも複数回挙がりました。そんなとんでもない人間の、小学校時代はどうだったのかを振り返ってみようというのが、この展示です。

三島由紀夫――本名・平岡公威――は、子どもの頃からずば抜けてすぐれていたのかというと、そうでもありません。病気がちで、顔色が青白かったので「シラッコ」と言われからかわれていました。体育は大の苦手。勉強の成績もさほどよくはありません。

公威が通ったのは、学習院初等科でした。戦前の学習院は皇族や華族(貴族)のための学校で、平民(一般人)の公威は、そこで本物の上流階級を知ります。

運動が苦手な公威は、文章を書いたり絵を描いたりするのを好みました。先生にほめてもらおうとして書いた作文「卒業」もあります。いい子ぶる自分を嫌う自意識はまだ出ていません。大人が気に入る文章を書けることに、得意になっていたのでしょう。――子ども時代の資料からいろいろなことが読み取れます。

 

館長・佐藤 秀




特集展「小学校時代の三島由紀夫」
 三島は、ご両親によって小学生時代からの作文や絵がたくさん残されています。ノーベル文学賞の候補にまでなった著名な作家にも、こんな子供時代があったのかと親しみを感じられる展示になりました。あなたが子供の頃の作文や絵はどれくらい残っているでしょうか。あなたが子供だった頃やご家族の作品と比べて、どんな違いがあるでしょうか。比べてみながら、ゆっくりご自身の過去を振り返ってみてください。

会期 2023年8月9日(水)~2024年6月30日(日)
会場 山中湖文学の森 三島由紀夫文学館・展示室内
主催 山中湖文学の森 三島由紀夫文学館、山中湖村教育委員会
協力(敬称省略) 垣花和美、平井道子